泣き声の分析は、赤ちゃん達の「cry melodies:泣き声メロディー」 の形にはっきりとした違いが存在する事を明らかにしています。そしてその 泣き声は、赤ちゃん達の「母語」と一致しているように見えるのです。
「フランス語を話す家族の中に生まれた赤ちゃん」の場合には、 低いピッチから始まって高音で終わるという、rising melody contour (上り調子のメロディー)で泣く傾向が見られました。
ところが、「ドイツ語を話す家族の中に生まれた赤ちゃん」の場合には、 falling melodyは(下り調子のメロディー)が好まれていたのです。
average volume of crying(泣き声の平均的な音量)は同じ程度でしたが、 「フランス語を話す家族の中に生まれた赤ちゃん」の泣き声は、より静かに 出発し、クレッシェンドにまで高まりました。そして「ドイツ語を話す 家族の中に生まれた赤ちゃん」の泣き声は、それとは正反対だったのです。
赤ちゃんは「母語」で泣いていた(脳と振る舞い) / 科学ニュースあらかると - 言語の獲得,胎児の言語能力模倣という技術は、より洗練された音声コントロールに依存するもので、 生後まもない段階では、身体的な条件によって難しいものなのです。
「メロディーの輪郭の模倣というのは、新生児達が出生の直後に行う事が 可能なものです」、とWermke教授は語っています。彼女は、おそらく 進化というもの動機付けによって、新生児達は母親のふるまいを模倣する事で 母親とのbonding(絆)を強くする事を非常に切実に必要としたのだろう、 と語っています。
「言葉」というものは、子宮を通過して内部の胎児に届く数少ない 人間による刺激のうちの1つでもあります。子宮の内部では、胎児達は 光、嗅覚、触覚といった感覚からは遮断されているのです。
「子宮の内部で、あたかも誰かが隣で話しているかのように音声が聞こえます。 ですから、リズムとメロディーの輪郭は認識できる要素なのです」、と Dellwo博士は付け加えました。
Wermke教授は、今回の研究は子宮にいる胎児が音楽や親の声によって なだめうる、という意見を支持するものだ、と語っています。
赤ちゃんは「母語」で泣いていた(脳と振る舞い) / 科学ニュースあらかると - 言語の獲得,胎児の言語能力今回の研究に参加した新生児の泣き声のメロディは、胎内で聞いていた言語と同じイントネーションをたどっていた。例えば、フランス人の新生児は泣き声の最後の音が高くなった。「胎児や乳幼児がメロディを感じ取り再現することから、人間の言語習得の長いプロセスが始まることは明らかだ」とヴェルムケ氏は語る。
また今回の発見で、言語の発達プロセス以上のことが明らかになる可能性もある。「乳幼児の泣き声などの発声をさらに分析すれば、人間の祖先がどのようにして言語を生み出したのかという謎の解明にも役立つかもしれない」。
ニュース - 文化 - 新生児の泣き声にも“訛り”(記事全文) - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト
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